毛虫との戦いに疲れ切った人間の現実逃避

モンクロシャチホコという桜につく毛虫がいる。
毒はないけれど黒くて大きくて大量に湧くものだから気色悪い。
職場で毎年大量発生するので、今年はガムテープでトラップ仕掛けたりこまめに捕獲したり戦っている。

大量に湧くからか、何もせずとも地面に死体が転がっていることもある。
その周りが赤くなっているのですぐに気づく。
また、フンも大量に落ちるのだが、水に濡れると赤く溶け出す。

桜の葉っぱを食べるこの虫が赤くなることになんとなく疑問を覚えていたのだが、どうやら桜の枝葉には赤の色素が眠っているらしい。
桜染め、という桜の枝を煮詰めて染める技術があるが、うまく触媒などを用いればそれは美しく桜色に染まるのだ。
特に、花が出る前の桜の枝だと綺麗に赤色が出るのだとか。

とても面白い話だと思う。
桜は花だけではなくその身全てにあの薄紅色を宿しているのだ。
それを実感したきっかけが、大量の毛虫だというのがなんとも言えない気持ちになるが。
2025/09/03(水) 23:06 日記 PERMALINK COM(0)

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